人事制度が形骸化する理由その1
こんにちは、
賃金人事制度構築コンサルタントの伊東です。
最近セミナーをする中で
よく聞くお話が
「人事制度はあるが効果がでていない」
一言でいうと
「人事制度が形骸化している」
ということです。
今回は
なぜ人事制度は形骸化してしまうのか?
そんなお話をしてみたいと思います。
人事制度が「形骸化」するとは
どういう状態でしょうか?
「形骸化」を辞書で調べてみると
「内容や意義を失って形だけが残った状態」
ということになります。
人事制度で置き換えると
こんなイメージでしょうか。
↓
過去に作った人事制度を運用しているが
効果がでず、単なるルーティンと化している。
現場もなぜやっているか分からない。
人事制度がこうなってしまうと
経営者・社員ともに不幸です。
目標設定→面談でフォローアップ
ということだけでも社員には大きな負担が
かかります。
その負担に見合う
効果が出なければ経営者としては
大きな損失になってしまうでしょう。
社員にとっても
人事制度の運用の目的を忘れてしまうと
無駄な作業と感じ不満を持ってしまうかもしれません。
ではなぜ人事制度は形骸化するのか?
まず挙げられるのは
「本来の目的を見失ってしまう」
からです。
人事制度を構築したのには
何らかの目的や期待があったはずです。
「人材育成」「業績UP」「社員の不満を無くす」ため
いろいろあると思います。
人事制度を導入すれば
目的は達成されるだろうと考え
だんだんと運用それ自体が目的になっていく。
もちろん運用することが大事ではあるのですが、
時間が経つにつれて
例えば社員の点数付けをすることが目的になって
しまうこともあります。
「人材育成」のため「業績UP」のためというような
本来の目的を忘れなければ
運用の仕方も変わってくるはずです。
私のクライアントのある企業は
人事制度を導入した後に
毎年管理者に対する研修を実施しています。
経営者に理由を聞いてみると
人事評価の方法を改めて学ぶためでもありますが
それよりも人事制度の目的を忘れないで
欲しいからだそうです。
この会社は
順調に若手が育っていて
業績も順調に拡大しています。
もし今「人事制度の効果がでていない」と感じている方は
「当初の目的はなんだったか?」
自問してみてください。
そしてその目的を理解した上で、
制度を運用できているか?
ぜひ確認してみていただきたいです。